桜色の川と君の詩
しばらくして店を出た
火照った顔に風が気持ちよい。
「宿舎だったらもうすぐバイバイだね…消灯早いから」
由希は嬉しそうに歩く
「時間は大丈夫?」
「うん…由希平気だよ。
あ、聞こえない?」
耳を澄ますと路地からギターの音が聞こえてくる…
良く聞くと『スタンド・バイ・ミー』を弾いていた
上手いと思った
自分のスタイルができている
「啓ちゃんも弾けるの?」
「うん、もちろん。でも、アイツのが上手いかも…」
「由希に今度聞かせてね!」
僕は由希を見つめた