【完】あの子の隣にいるのはスキな人……
「……大丈夫か??才華…」
啓人が、階段から落ちたあたしを
助けてくれた。
「あ、ありがとう……」
あたしは、彼の顔を見ることが出来なくて、
俯いてお礼を言った。
そして、啓人はあたしの腕を掴んで立たせてくれた。
「……痛っ……」
あたしは、左足首を捻挫していたのか、
すごく痛くて、せっかく立たせてくれたのに、
また、座り込んでしまった。
「おいっ!!大丈夫か……??」
あたしの顔を覗きこんで、
聞いてくる啓人。
あたしは、また、彼から目をそらしてしまった。
「え?ちょっと!!」
「動くな!!落ちるぞ!!」
あたしは、啓人に抱きかかえられてしまった。
恥ずかしいっ……