【完】あの子の隣にいるのはスキな人……




「はい。」

そう言って啓人は、保健室前で降ろしてくれた。


「あ、ありがとう。」

啓人の顔を見ることが出来ないまま、
謝った。

「おう。担任には俺から言っとくからさ。じゃあな」

そう言いながらあたしの頭をポンポンと、
叩いて、教室に戻っていった。


そして、あたしは保健室に入った。


「失礼します。」

「はあい??」

と、綺麗な保健医が迎えてくれた。

「階段から落ちてしまって……」

「ハイ見せて??どこ痛い?」


あたしは、その言葉を合図に
保健医の前に座った。

「ここです。」

と、左足首を指さす。


「ああー。腫れてるね……湿布貼っておくね??」


といって、冷たい湿布を貼ってくれた。


「あ、ありがとうございます。」

といって、保健室を出ようとした時、

「あっ、待って……」

と、保健医に呼び止められた。
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