【完】あの子の隣にいるのはスキな人……
保健室に取り残されてしまったあたしは、
とりあえず、美咲君の寝ているベッドに
向かった。
カーテンを開けると、
美咲君はぐっすりと眠っていた。
でも、その美咲君は、
どこか辛そうで悲しそうだった。
それに……
「涙……流してる。」
あんなに元気で明るい男の子が、
涙を流すなんて、
相当辛いことがあったのかな……
あたしなんかで解決できるのだろうか……
そんなことを考えながら、
彼の顔の涙を拭った。
「ん??」
あっ!!
起きたーっ!!
「えー??才華先輩!?」
「う、うん……」
「なんで……」
「あたしが、どうこうできるわけ無いけど、
辛いことあったの……?」
あたしは思い切って聞いてみた。