【完】あの子の隣にいるのはスキな人……
学習デスクに向かってから
いつの間にか3時間が経っていた。
でも、ノートは真っ白なまま。
ああ。
あたし、
なんで啓人と同じ学校を受験したんだろ。
いつかは、
こうなるって分かってたはずだったのに。
啓人が、他の子と付きあう事なんて
予想できてたはずなのに。
あたしと啓人の関係なんか
“幼馴染”以上になることなんて無いのは
分かって居たのに。
あたしって本当に
バカだ。
「はぁ……」
あたしは、大きくため息をつく。
1人のこの部屋でため息はとても響いた。
それがなぜか悲しく聞こえて、
心が痛んだ。