【完】あの子の隣にいるのはスキな人……
亜澄とは全く話をしなくなってしまった。
あたしは話がしたいんだけど
亜澄に話しかけようとすると避けられてしまう……
今日こそは!!
そして昼休憩。
「あ、亜澄!!ちょ……」
弁当箱を持って教室を飛び出していった。
あたしは諦めずに追いかける。
「待って!!亜澄!!どうして逃げるの??」
あたしは屋上の扉の前で
亜澄の手首をつかんでこちらを向かせる。
「離して!!」
「いや!なんで逃げるの?あたしの話聞いてほしい。」
あたしは亜澄の答えも聞かずに
話を続ける。
「あたしは、啓人が昔から好きなの。」
そう言うと亜澄はあたしの顔を目を丸くしながら
見つめる。
「だから亜澄が本気で啓人を想ってないなら
別れて!」
「なんで、才華にそんな事……」
あたしは亜澄の声を遮って話した。
「啓人は昔傷ついてるの……」