【完】あの子の隣にいるのはスキな人……
「おはよう。中本」
ん?
「ねぇ、なんで、名字なの??付き合ってんなら
名前で呼びなよ……」
前から少しだけ気になっていたこと。
啓人が亜澄に対して呼ぶのは必ず『中本』
本気で気になっていたこと……
あたしがそう聞くと啓人は顔をタコのように
赤らめてあたしたちから目をそらした。
「亜澄もさ、啓人って呼べばいいじゃん?」
「私はいいよ……」
亜澄もまたタコのように顔が赤くなった。
ピュアすぎてみていられない……
「あっそ」
あたしはニヤニヤが止まらなくて
隠す事に精一杯だった。
それと同時にやっぱりチクッとする胸もあった……