【完】あの子の隣にいるのはスキな人……
ー本気の想いー
翌日のホームルーム。
「では発表します!文化祭はカフェに決定しました!」
その言葉と同時にクラス一斉に「「おっしゃー!!」」
と叫んだ。
もちろん、自分のしたいものに選ばれなかった子たちは
下を向いている。
よほど、やりたいものがあったんだなと他人事のように
考えているあたし……。
でも、嬉しくて、カフェに決まったことが嬉しくて。
だって、亜澄が久しぶりに大笑いしていたから。
「やったね!亜澄」
あたしは喜びに溢れている亜澄に声をかけた。
「うん!!!後は実行するだけだね!!
楽しもう!啓人君も……ねっ!!」
と突然亜澄に名前を呼ばれた啓人は肩をビクッと震わせていた。
でもすぐに亜澄の方を見て笑った。
そんな仲の良い雰囲気を目の当たりにすると
やっぱりチクッと胸が痛んだ。