【完】あの子の隣にいるのはスキな人……
そんな、嬉しい事言うから
嫌いになれないんだよ……
あたしがこんなにも啓人を想ってしまうのは
啓人のせいだよ……
「才華?」
「え?」
亜澄に名前を呼ばれて我に返る。
「どうしたの?顔赤いけど、まだ熱あるんじゃない?」
あたしは亜澄の言葉に過剰に反応してしまった。
「そ、そうかも、部屋で寝てくる……
2人はゆっくりして帰って?」
あたしはそう言い残して自分のベットにもぐりこんだ。
あたし……
もう、無理だ。
本気で前より啓人を好きになってる……
どうしよう。
あたしは自分の顔を両手で挟むようにして
顔を隠した。