【完】あの子の隣にいるのはスキな人……
「取れました!」
「あ、ありがとね」
あたしは、少し俯き気味にお礼を言う。
「いいですよ。じゃあ行きましょうか」
「そうだね」
あたし達は先生の待つ所に箱を持って行った。
今日はは1つだったから、昨日よりも
榊君は素早く運んでいる。
でも、2日連続も持たすのは悪いかな。
なんて、思ってしまう。
昨日は、『俺、一応男なんで。平気です』
そう言ってたから、
悪いなって思っているあたしもいる。
なんか、榊君と居ると調子狂うな。
普段は無口で何も話さなそうなのに、
時に見せるイジワルな笑顔が、モヤモヤしている。
でも、はっきりわかることが1つだけ。