【完】あの子の隣にいるのはスキな人……
「おかえり……」
絶対に1階にいるお母さんには聞こえない声で呟いた。
もう、はっきりわかってしまった。
啓人が好きな事。
はじめから分かっていたけど、
ここまで重症だとは思わなかった。
もう、啓人の事しか頭に無くて。
言いたくて仕方がない……
『好き』
そう伝えたい。
啓人本人に。
でも、本当に言ってもいいの?
亜澄はどうなる?
啓人はどんな反応する?
きっと、啓人の事だから、
混乱する。
亜澄とは友達で居られないかもしれない。
ならこの気持ち、隠し通す?
永遠に?