【完】あの子の隣にいるのはスキな人……
「才華先輩、ほんとにあいつが好きなんすね……」
「うん。今なら胸張って言えるよ?
昔の弱いあたしじゃないから……」
「でも、告白しないじゃん」
「告白はまだしないよ?いつか、するね……」
ギュッ
美咲君っ!?
「ふーん」
「え?」
「まぁ、僕は応援しないよ!!」
抱き締めながら美咲君はそう言う。
「……」
あたしは何も言えなかった。
というよりどう反応していいか分からなかった……
「さぁ、帰ろう!!どこ?」
「ここ……」
「え?着いてたの!?」
「うんっ!ハハッ」
反応面白すぎる……
「笑った!!!」
「え?」
「なんもないっすよ?じゃあね才華先輩!!」
「ありがとう。バイバイっ」
彼が見えなくなるまで後ろ姿の美咲君に手を振り続けた。