【完】あの子の隣にいるのはスキな人……
俺は才華の外出許可をもらって、連れて行った。
強い貧血を持ってる才華にとって、
外の空気は体に負担らしくて
少しの時間しかもらえなかったけれど、俺は才華を誘って庭に向かった。
時々、『体調は?』って聞きながら。
そんなときも才華は作り笑いをしながら『大丈夫』って答えた。
絶対才華を笑わしたい。
心の底から笑った顔が見たい!!
そんな願いが俺の中で積もっていく。
──……一緒に笑おうな……才華!