【完】あの子の隣にいるのはスキな人……
才華の泣いた顔を見た事が無かった。
俺はそんな才華に声をかける。
『泣くなよ……。』
俺は幼いながらに車いすに座っている才華を抱きしめていた。
『やっぱり泣け。』
──そして笑え……
そう思いながら抱きしめる腕を強くした。
しばらく泣いていた才華が突然、離れて俺にこう言った。
『ありがとう!!このクローバー大事にするね!!』
泣きはらした顔からこぼれた才華の精一杯の笑顔。
笑った……
よかった……