【完】あの子の隣にいるのはスキな人……
ちゃんと笑えていただろうか……
ちゃんと応援で来ていただろうか。
授業が始まってるにもかかわらず、
あたしは好きな気持ちを忘れようとしていた。
無理だよな……
──コロンッ。
あたしの机の上に小さい紙が転がる。
あたしは、隣の啓人を見る。
啓人は、ニコッと微笑んであたしの前にある小さな紙を
指さした。
その紙を手に取り開く。
【どうかしたか?】
なんで??
なんで、そうやって、
啓人を忘れようとしているあたしの心
かき乱すかな。
そんなに優しくされると、
忘れられないじゃん……
啓人のバカ……