【完】あの子の隣にいるのはスキな人……
いつも一緒にいて、
笑いが絶えなかった。
ある日あたしが、外出許可をもらった時、
1つ下の美咲君が、
あたしを外に連れだしてくれた。
その場所は、病院内の中庭。
『ここはね、僕の好きな場所なんだ。』
そういって、あたしに三つ葉のクローバーを渡した。
『美咲君は、どうして、ここが好きなの??』
『母さんが好きな場所だから。』
そう言った美咲君は、さみしい顔をしていた。
この時のあたしは、まだまだ、幼くて、
さみしい顔をしている理由は分からなかった。
そして、ある日突然
美咲君のお母さんが病室を移動した。
そこから美咲君とは、会わなくなった。