【完】あの子の隣にいるのはスキな人……
教室を飛び出した勢いで家に着いた。
学校から走っていたせいか、
凄く息がきれててしんどかった。
「ただいま」
と、息混じりの声で言うと
奥のリビングからお母さんが出てきた。
「ねぇ、高垣君って知ってる??」
え?美咲君?
「うん……どうかした??」
「さっき家に来たんだけど才華先輩は?って言ってて、
まだ帰ってないよ。って言ったら電話して欲しいって
言ってたわよ?」
美咲君なんだろう……
「わかった。電話しておく。」
あたしは、お母さんにそう言って
部屋に行こうとした時、
「彼、才華の事好きなんじゃない?」
美咲君が?