【完】あの子の隣にいるのはスキな人……
「おはよー才華」
「あっ、おはよう。亜澄」
「おはよ…」
「……」
あたしは、いつも通り亜澄に挨拶をする。
もちろん、その隣にいる
啓人には挨拶はしないけど。
というか、あたしがただ、
素直じゃなくて、挨拶が出来ない。
素直になれれば辛く無いのに……
きっと……
「おっはよーございまーすっ!才華先輩っ」
聞き慣れた声が、あたしを呼ぶ。
「美咲君……おはよ」
お礼って、何をしたらいいんだろ……
「じゃあ4人で行こっか。」
少し沈黙が続いた後亜澄が言う。
そして、あたしと美咲君は、
亜澄と啓人の後ろを静かに付いていく。