【完】あの子の隣にいるのはスキな人……
『ねぇ、才華、今日は楽しくなかった??』
また、そう聞く。
あたしは、毎回、
『楽しい』
そう答える。
少しだけ沈黙が続いて、彼が口を開いた。
『俺はお前と居ても楽しくない。別れよう』
そう言われた。
あたしはそんなつもりは無くて、
楽しかったのはあたしだけだったんだと
そう思った。
そういった彼にあたしは、
何も反発できなくて、
『わかった』
と言った。
あたしはちゃんと好きだったのに。
って、思ってしまって、
少し不登校になった時期もあった。
中学2年生になった時、啓人と同じクラスになって、
ずっと、幼馴染だったけど、
ほとんど話してなくて、
やっと話す機会が出来た。