駆け引きオフィスラブ〜幼なじみにはカナワナイ?〜
携帯を持つ手が震える。


この、浴衣。そっか、湊が送るならあたしの家に送ってくれるよね。なんであたし気がつかなかったんだろ。



それに湊ならこんな浴衣なんて選ばない。あたしが童顔だってことコンプレックスに思ってるの知ってる。



「ねえ、湊。これすごく嬉しいんだけれどあたしじゃ宝の持ち腐れにならないかな?」



もらった今も胸元で輝くペンダント。童顔のあたしには浮いていそうで恐る恐る聞いたことがあった。


でも湊は言ってくれたんだ。



「いや、それはちゃんと舞花に似合ってる。童顔だって言いたいんだろ?でも、身に付けるものが可愛らしいものばかりじゃなくたっていいじゃねえか。だから俺はあえてお前には可愛らしいものより、綺麗なものを送りたい」
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