裏表×2
固まり過ぎじゃない?!
遥沙side<
朝何かの破片にガシャリと手が当たり、その不快な音と手触りで目をさました。
朧気な視界のままゆっくりと起き上がり目をさすって手が当たった物の正体を確認‥‥
「…あ。」
して硬直。
そこには恐らく昨日の夜までは目覚まし時計の形をしていたであろう物体の無惨な破片が散らばっていた。WHY ?
まぁ、初めてのことじゃないから何となく予想はつくけどね。
はぁ、と1つ溜め息を吐いてかわいそうな目覚まし時計はそのままにベットを出る。おそらく目覚ましを止める時に勢いがつきすぎたんだろう。(控えめな言い方をすれば。)
机の上に置いているアンティークの時計を見ると調度7時を指していた。
良かった。これで遅刻するような時間になっていたら目覚まし時計だけでなく他の置物も犠牲になるところだったし。
低血圧で寝起きが悪いのはいつものことだけど目覚ましを破壊するほど悪いのは久しぶり。
中学を卒業してから暫くは割りとスッキリ目覚めていた方なのに。
きっと昨日あった嫌なことのせいだろう。
(さてと、一体夏木くんにはどういう風に接すればいいんだろうね?)
一人もんもんと考えるが、いつまでも部屋で考え事をするのは時間の無駄なのでとりあえず部屋を出て朝食をとろうと我が家の食堂の方に足を向ける。
襖を開けるとお味噌汁のいい香りがした。
「おはようございます。」
食堂にいる面々に朝の挨拶。挨拶って大事だよね!
しかもうちの家はそういうのに厳しい。
自分の席に歩いていくと色んなところから「おはようございます!」と元気のいい挨拶が飛んできた。
うん、みんな朝から元気だね♪
自分の席につくと前に座って先に朝食をとっていたお兄ちゃんが「おはよう」と微笑みながら言ってくれたので私も「おはようお兄ちゃん!」と笑って返した。
座って直ぐにがたいのいい男の人が私の分の朝食を持ってきてくれた。
「ありがとう」とお礼を言うとその人はピシッと固まったかと思うと無言のままドスドスと音を立てながら部屋の外に歩いていく。
え、私何か悪いことしたっけ?
不機嫌そうに出ていった男の人の方を見ていたが、さっぱり理由がわからないのでそのまま朝食をいただいた。
うん、美味しい♪やっぱり朝はお味噌汁にご飯だよね!
思わず顔が綻ぶ。
気がつくとお兄ちゃんが私の方を笑顔でジッと見ていた。
「?何、お兄ちゃん?」
首を傾げるとお兄ちゃんは笑顔のまま答える。
「いや、遥沙は罪作りな子だなと思って。」
にこにこ笑うお兄ちゃんのオーラが何だか黒いのは気のせいだろうか?
てか、罪作りってどういうこと?
ますますわかんなくて更に首を傾げるとお兄ちゃんは「遥沙はわかんなくていいよ」と言ってテーブルの反対側からてを伸ばし頭を撫でてくれた。
お兄ちゃんがいいって言うならいいのかな?
(遥沙ってほんと無自覚だなぁ。)
なんて、お兄ちゃんの心の声が私にわかんないのは当然のこと。
お兄ちゃんに言われた通り気にしないようにしてまた朝食を食べる。
朝食がすむと部屋に戻って学校に行く準備。
部屋に備え付けになっているお風呂に入って髪を乾かす。制服に着替えていつものダサ子スタイルにセットしていき最後に眼鏡をかけると完成!
うちの家から学校までは歩いてすぐなのでまだまだ時間には余裕があるけれど、高校では真面目な優等生を演じると決めたので余裕を持って登校することにした。
玄関を抜けるといよいよ臨海体制。
よし、今日こそ平和に過ごせますように!
ぺちんと頬を叩いて家のみんなに行ってきますと声をかけて学校に向かう。
とりあえず、今日一番に気にすべきは隣の席の夏木くん!
どう回避しようかなと考えながら私はすたすたと歩いて学校を目指した。
朝何かの破片にガシャリと手が当たり、その不快な音と手触りで目をさました。
朧気な視界のままゆっくりと起き上がり目をさすって手が当たった物の正体を確認‥‥
「…あ。」
して硬直。
そこには恐らく昨日の夜までは目覚まし時計の形をしていたであろう物体の無惨な破片が散らばっていた。WHY ?
まぁ、初めてのことじゃないから何となく予想はつくけどね。
はぁ、と1つ溜め息を吐いてかわいそうな目覚まし時計はそのままにベットを出る。おそらく目覚ましを止める時に勢いがつきすぎたんだろう。(控えめな言い方をすれば。)
机の上に置いているアンティークの時計を見ると調度7時を指していた。
良かった。これで遅刻するような時間になっていたら目覚まし時計だけでなく他の置物も犠牲になるところだったし。
低血圧で寝起きが悪いのはいつものことだけど目覚ましを破壊するほど悪いのは久しぶり。
中学を卒業してから暫くは割りとスッキリ目覚めていた方なのに。
きっと昨日あった嫌なことのせいだろう。
(さてと、一体夏木くんにはどういう風に接すればいいんだろうね?)
一人もんもんと考えるが、いつまでも部屋で考え事をするのは時間の無駄なのでとりあえず部屋を出て朝食をとろうと我が家の食堂の方に足を向ける。
襖を開けるとお味噌汁のいい香りがした。
「おはようございます。」
食堂にいる面々に朝の挨拶。挨拶って大事だよね!
しかもうちの家はそういうのに厳しい。
自分の席に歩いていくと色んなところから「おはようございます!」と元気のいい挨拶が飛んできた。
うん、みんな朝から元気だね♪
自分の席につくと前に座って先に朝食をとっていたお兄ちゃんが「おはよう」と微笑みながら言ってくれたので私も「おはようお兄ちゃん!」と笑って返した。
座って直ぐにがたいのいい男の人が私の分の朝食を持ってきてくれた。
「ありがとう」とお礼を言うとその人はピシッと固まったかと思うと無言のままドスドスと音を立てながら部屋の外に歩いていく。
え、私何か悪いことしたっけ?
不機嫌そうに出ていった男の人の方を見ていたが、さっぱり理由がわからないのでそのまま朝食をいただいた。
うん、美味しい♪やっぱり朝はお味噌汁にご飯だよね!
思わず顔が綻ぶ。
気がつくとお兄ちゃんが私の方を笑顔でジッと見ていた。
「?何、お兄ちゃん?」
首を傾げるとお兄ちゃんは笑顔のまま答える。
「いや、遥沙は罪作りな子だなと思って。」
にこにこ笑うお兄ちゃんのオーラが何だか黒いのは気のせいだろうか?
てか、罪作りってどういうこと?
ますますわかんなくて更に首を傾げるとお兄ちゃんは「遥沙はわかんなくていいよ」と言ってテーブルの反対側からてを伸ばし頭を撫でてくれた。
お兄ちゃんがいいって言うならいいのかな?
(遥沙ってほんと無自覚だなぁ。)
なんて、お兄ちゃんの心の声が私にわかんないのは当然のこと。
お兄ちゃんに言われた通り気にしないようにしてまた朝食を食べる。
朝食がすむと部屋に戻って学校に行く準備。
部屋に備え付けになっているお風呂に入って髪を乾かす。制服に着替えていつものダサ子スタイルにセットしていき最後に眼鏡をかけると完成!
うちの家から学校までは歩いてすぐなのでまだまだ時間には余裕があるけれど、高校では真面目な優等生を演じると決めたので余裕を持って登校することにした。
玄関を抜けるといよいよ臨海体制。
よし、今日こそ平和に過ごせますように!
ぺちんと頬を叩いて家のみんなに行ってきますと声をかけて学校に向かう。
とりあえず、今日一番に気にすべきは隣の席の夏木くん!
どう回避しようかなと考えながら私はすたすたと歩いて学校を目指した。