青の向こう



そしてその団地の後ろや他周辺を囲むのは山だった。

ようするにザ・田舎というやつである。


夏は連日猛暑が続き、冬は滅多に雪が降らない、県内の隅っこにある小さな市。

平地よりも山地が割合を占め、山を丸ごと所有しているという家の子もちらほらいる。


平地は住宅街や小さな商店街、大手ショッピングセンターやお店の隙間にビニールハウスや田んぼが、お弁当の隙間をどうにか埋めようとするかのように詰められていた。


そんなお弁当市内の端に私の住んでいた、ここ富ヶ丘団地はあった。


大きな山を半分近く削りとって作られた団地はこの富ヶ丘団地だけではなく、市内にはほかにもいくつかあるようだ。



まあそんな訳でこの団地に住む小学生のほとんどが下にある小学校に入学するわけだが、私もこの学校に通っていた卒業生の一人である。
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