彼女アイデンティティ

田舎で育った私はいつしか都会を夢見た。


それは名古屋だ。



名古屋はわたしにとっては大都会で、いつかこの名古屋で働きたいなんて、名古屋の企業ばかりを受け続けた。


合否、様々ありまして、第一希望の職種は全て残念な結果となり、受かった会社もあれどブラック企業と囁かれるとなんだか臆病になり、

早い段階で合格をくださった、とあるブティックに早々決めてしまった。


どうしてここに決めたの?
志望動機は?


今考えると、全く覚えていないし、特に入りたかったわけでもなければ、よく利用していたわけでもない。

でも、田舎育ちの私には、キラキラした印象があったのは間違いがなくて、

少しの憧れという気持ち15%
就職活動したくないという気持ち85%


完全に不純な動機ではあれど

入社六年目のいま、全く後悔がない。
< 2 / 7 >

この作品をシェア

pagetop