彼女アイデンティティ
悩んでいても、答えは一つだった。
誰よりも信頼している旦那のそばを離れて待つのは、もはや考えられなかったからだ。
早々に引越しの準備や、新居決めを終え、大学の友達も、同僚も、いってらっしゃいパーティを開いてくれた。
友達には本当に恵まれていると思う。
昔から、友達だけは多かった。
類は友を呼ぶというが、私の周りにはやはり明るくて楽しいことが大好きな、クラスでいえば『活発な』女子がよく集まった。
悪いことは嫌いで、ピュアで、でもちょっと悪女に憧れて…でもなりきれない。
私達は平和な日々を過ごしてた。
遠慮はないけど、礼儀は忘れない。
言葉でいうと、たいそうなことに聞こえるけど、でもそれは、当たり前のこと。
居心地の良い関係は、そうして作られるんじゃないの?