流れ星になったクドリャフカ〜宇宙で死んだ小犬の実話〜
 アルビナの赤ちゃんは順調に育ち、無事に待望の日を迎えた。


「はわぁ〜かわいい……」


 アルビナがすっかり痩せ細ったように見えるのは、ただ赤ちゃんが生まれたからではないだろう。

 お乳に吸い付く赤ちゃんたちは、ピクピクと耳を動かし、ちっちゃなしっぽを揺らしている。


「お疲れ様、アルビナ」


 にっこりとアルビナに微笑みかけ、あんまり覗いても悪かろうと産室から離れる。
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