Don’t injure me!
脈をとり、心音を確認し、トレーに乗った食器をみる。
「だいぶ落ち着いた状態で顔色もいい。…だけど、食事はとるようにしないといけないよ」
「………。」
「薬も後で持ってくるから、ね。退院はまだ考えておこう」
「………。」
「それじゃあ、ゆっくり体を休めてね。(落ち着いてるとはいえ、反応なしか……)」
ふう、と息をついて病室から出ようとした。そのとき。
「せんせえ」
「!……どうし」
た、までが言えなかった。
だって彼は……