恋の味



「おはよー!彩月!」


朝からハイテンションな麻衣。


「あ、昨日どうしちゃったんだよ?電話したのにでなくて・・・心配したんだよ?」


「あー。ごめん」


私はそれだけ言ってそのあとはなるべく早く歩いた。



「あ、待ってよ!ちょっと屋上いこっか?」


「うん」


そして屋上に行く。



「で、昨日なにがあった?」


優しい声に少し泣いてしまいそうだったけど我慢して話した。



「昨日、海斗とはぐれちゃって。自動販売機に行ったら可愛い女の子としゃべってた。お互い名前で呼んでたし」



昨日のこと。振り返ってみると


泣きそうになる。


昨日、枯れたはずの涙が流れた。
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