恋の味


海斗....もう終わりかな?私たち。


ちょっとの間だったけどすごく幸せだったよ。


「ねぇ、海斗?」


「何?」


私は決意した。


「私たち......別れよっか」


今の私たちじゃ続かない。


続いてもきっと楽しくないだろう。


「.....なん..で?」


海斗の声が震えている。


私はそれに気づかないふりをした。


「海斗にはもっと素敵な人がいる。その人とならきっと幸せになれるよ」


我慢できない涙が頬を伝った。


もう1度思った。


弱虫だ。私は。


< 114 / 213 >

この作品をシェア

pagetop