恋の味
「幸せか幸せじゃないかなんてお前が決めることじゃないだろ?」
うつむいてしまった。
「俺はお前のことがすきなんだ!」
私だって、海斗のこと好きだよ?
でも今の私じゃ付き合えない。
「私だって.....私だって好きだよ!」
海斗は驚いたような顔で私を見る。
「じゃあ.....なんで...」
「今の私じゃ海斗のこと信じられないの!」
「じゃあね......」
屋上を出ようとする私の腕をつかんだ海斗。
「どういう意味だよ」
困っているような声。
私は震える体を抑える。
「そのまんまの意味だよ」
そういうと私の腕をつかんだ手が緩んだ。
「お幸せに」
今できるだけの笑顔でそういった後屋上を去った。