恋の味

合唱コンクールの当日、

髪型もいつもより頑張ってみた。

それはもちろん海斗に見てもらうため!

歌の順番は一番最後だった。

私の鑑賞席からは海斗は見えなかった。

はぁー。

ため息をついた私を見て咲が

「彩月の鑑賞席から大西君みえないねー」

私の心に気づいたのか、私が思っていたことを言われた。

「な、なんでわかるの!?」

「彩月顔赤すぎ!」

咲が私の耳元で言う。

「そ、そんなことないもん!」

笑いながらごまかした。

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