恋の味
帰り道。
心と咲とは道が違うから
帰りは1人で帰った。
周りを見るとみんな2人以上で帰っていたから
ちょっと恥ずかしくなった。
そう思っている時後ろから声がした。
「彩月ー!」
後ろを振り向かなくても声で分かった。
私の大好きな声。
「お前1人?」
コクリとうなずいた。
「そっか」
そういって海斗は歩き出した。
私より少し高い背で、短めの髪の毛。
たまに見える横顔がきれいに整っている。
「なんだよ」
ずっとみていたから気づかれた。
「な、なんにもない」
赤くなった顔を隠す。
しばらく沈黙が続いた。