恋の味




「海斗?麻衣じゃないの?」


麻衣の声にしか聞こえなかった。


「俺の声だけど?」


そう言って笑いながら私をからかう。


「俺チョー似てなかった?」


麻衣の声だと思っていた私は


バカらしく思えてきた。


「ちょー似てなかった!」


「似てた!」


「似てなかった!」


「似てた!」


「似てなかった!」


そう言っていると麻衣の声がした。


今度は本物の麻衣。

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