恋の味
それから保健室に行って少し休んでいた。
バタバタと走る音が聞こえる。
ガラガラ。
保健室のドアが開く音が聞こえる。
なんだろう?
そう思って体を起こしてみた。
そこには息切れしている海斗の姿が見えた。
「..か..いと?」
声があまり出なかった。
「はぁはぁはぁ。
お前...大丈夫かよ?」
息切れしながら話しかけてきた。
「大丈夫だよ。...私のために走ってきてくれたんだ」
私、何言ってるんだろう。
言った自分が恥ずかしくなってきた。
口元を布団で隠した。
「ち、ちげーし!」
そんな反抗しなくてもいいのに・・・
ちょっとショックー。
「大丈夫なんだったら、教室帰るぞ」
「うん」