恋の味
教室は保険室からだと遠い。
その間海斗は
「さっきの言葉取り消すから」
私には意味が分からなかった。
「さっきの言葉って?」
私がそう聞くと照れくさそうに答えた。
「だ、だから彩月が私のためにきてくれたのか
って言っただろ?」
コクリとうなづいた私を見て海斗は話を続けた。
「その時、俺がちげーよっつったろ?
それを取り消すってことだよ」
?????
はてなが頭を回る。
「だから、お前のために心配してきてやったんだよ」
少し怒ったような顔で言ってきた。
「そうなんだ。ありがと」
にこっと笑って言った。
そんな私を見て視線をそらす海斗。
どうしたのか心配になったけどそれは聞かなかった。