恋の味

緊張


それからの日々は普通に過ぎていった。

気づいたらもう2月。

2月と言ったら女の子たちが告白する月!



私と海斗の席は一向に近くならなくなった。

最後の席替えもすごく遠かった。

喋る機会も減って、友達としゃべる日を

楽しんでいる。



「彩月さぁ、大西君にばれチョコあげるんでしょ?」

心が急に喋ってきたからびっくりした。

「え?な、なんで!」

こんな言葉しか出なかった。

「うそ!あげないの?私ね噂で聞いた
 んだけど彩月と大西君って両思いなんだって」

ビックリした。

だって最近全然喋ってないし、私なんか嫌いそうだし。

「そんなことあるわけないよ」

「彩月はそう思っててもみんなは両想いって思ってるから」

そんなこと言ったって・・・。

嘘に決まってんじゃん。

わたしなんか・・・



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