恋の味

何か言いたそうだった海斗だけど、


私は気づかないふりをして、


海斗に笑顔を見せた。


なるべく普通の笑顔を。


それから走って家まで帰った。


そして先輩に伝えた。


告白したこと。


海斗と両想いだったこと。


思いがけない言葉を言ったこと。


全部全部話した。


そしたら先輩は優しく聞いてくれた。


その後に「後悔したか?」


そう聞かれた。


私は迷わずに「しなかったです」


そう答えた。
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