恋の味

だれもいない屋上。


風がいつもより冷たく感じる。


「佐々木、別れてほしい」


そういったら、意外な言葉が出てきた。


「なんで?もしかして彩月ちゃん
 好きなの?」


当てられて言葉が詰まる。


「.....」


「図星?」


そういうと佐々木は俺の耳元で


「別れるわけないでしょ?
 バカじゃないの?」


いつも佐々木はふわふわしてやさしい


感じだったのに今日の佐々木はいつもと違う。


言葉の1つ1つにとげが刺さっている感じがする。


「ふふっ。ってか言っちゃったね。
 ばっかみたい。私は悪くないよ。
 あんたがわるいんだからね」


そういった後、屋上を出て行った。


俺は1人残されたまま固まってしまった。
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