恋の味
「み.....く...?」
おそるおそる名前を呼んでみた。
「なによ!もう見ないで!醜いのよ。
私は!もう何やってるかわかんない」
「醜くなんかない!自分を醜いなんて
言わないで!私は知ってるよ。
未来の優しいところ。
未来のかわいいところ。
未来が泣いてるところ。
未来が海斗を思っているところ。
全部知ってるよ」
「......え?」
絞り出したような声。
「未来は醜くなんかないよ。
だって、私を突き落としたのも
海斗が愛おしいからでしょ?
それって本当にひとを愛しているから
なんじゃない?」
私はそういった後未来の近くに行った。
そして、未来にだけ聞こえるような声で
「未来。
私、未来のこと好きだよ。
未来のこと信じてるよ。
過去は変えられないけど、
みらいなら未来がどう変わるかで
変わると思うから」