BITTER HONEY~女上司とイケメン部下の秘密結婚~
* * *



昼からはクライアント先へと外出。



俺はホワイトボートに書き込み、キツ目に結んだネクタイを少し緩ませていた。



「外出か?」



「はい」



「小野瀬…私は昼から会議だから…同行出来ないけど…何かあれば…メールで知らせてくれ」




「はい、課長…すいません…今夜は00商事の接待なのでそのまま…直帰します」



「あ…そうだったのか…分かった…」


周囲が訊いても辺り障りのビジネスライクを交わして、颯爽とオフィスを出ていく。



ひんやりとしたオフィスを出ると…頬に突き刺さるような初夏の陽射し。



額に汗を滲ませて…駅に向かって歩きはじめる。


< 100 / 170 >

この作品をシェア

pagetop