BITTER HONEY~女上司とイケメン部下の秘密結婚~
《12》女上司のパワハラ

ー奈有side-

羽生先生の結婚の許しを得て、二人で宝石店に立ち寄った。



サイズ直しの出来上がったエンゲージリングとマリッジリングを受け取る為に。



「…やっぱり小さかったかな?」



棗が私の薬指にジャストサイズに嵌ったダイヤのエンゲージリングを見つめ、呟く。



「別に私は小さい方が好きだから…これで満足してるけど」



「…そう?奈有は…俺の給料知ってて遠慮してない?」



「してないしてない…」



私は首を振る。



「…奈有みたいに俺も出世したら給料…上がるんだろうな…」


「管理職の給料はいいからな…」



「…でも、俺は管理職に就く頃には奈有は副社長?」



「あのなぁ…」

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