BITTER HONEY~女上司とイケメン部下の秘密結婚~
「…奈有はいつも…自信満ちてて…俺たち部下を引っ張っていた出来る上司だったんだろ?なのに…どうして!?」



「私は上司である前に女だ…棗だってわかってるクセに…」



胸の奥から迫り上がる苦しい思い。



「奈有…」



「そんな風に思ってると知ってるから…相談出来なかったんだ…私は苦しくて苦しくて…堪らないんだ…」




「…奈有…」




「…ゴメン…」




棗は独りで苦しむ私を抱き締めてくれた。




「…もう…どうしていいのか?分からない…」



逃げるのは卑怯だと思うけど…


解決の糸口が全く見つからない。




八方塞がりの状況が私を追い詰める。



「…俺はもっと…奈有の下で働きたいんだ…でも、今の奈有にそれを求めるのは酷なんだな…」



「ゴメン…棗…」



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