BITTER HONEY~女上司とイケメン部下の秘密結婚~
4人部屋の窓側の奥のベットに彼女は眠っていた。



「…課長…」



「波照間から事情は訊いた…」


「・・・」


中島さんは身体を起こして俺たちの見舞いを受け入れた。


でも、口を引き結んだまま…窓の外の夏の日差しを受けて青々と茂る木々の葉を見つめる。




波照間さんが持ってきたパイプ椅子に座って粘った。



沈黙が長くなるにつれて…周りの空気がどんどん重苦しくなる。



「俺…何か飲み物買ってきます…」



「俺は無糖の缶コーヒー」


「私はお茶でいい…」


波照間さんは俺たちを残し、病室を出た。


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