BITTER HONEY~女上司とイケメン部下の秘密結婚~
激しいキスの中に響く淫靡な水音。


棗は私にキスしながら、そのまま冷たい感触の柔らかいレザーソファーに押し倒した。



「あ…んんっ…」


キスの合間に漏れた私の声に艶が混じった。


「…いい声で啼くんだ…」



「私は…猫じゃない」



「でも、猫みたいに可愛い声…」


私の身体を組み敷く棗。


一度…途切れたキスを再び落とそうと顔を近づける。


端正な棗の顔に浮かぶ不埒な表情。



「棗…」



「何?そんな可愛い声…訊かせておいて…何もさせないつもり?」


棗は私の右の耳朶を甘噛みして囁く。



「…このまま…俺に流されちゃって…奈有」








< 22 / 170 >

この作品をシェア

pagetop