BITTER HONEY~女上司とイケメン部下の秘密結婚~
「…今朝のチークは濃い目ですね…課長」


「!!?」



棗の指先が顎を摘まみ、俯き加減の私の顔を強引に押し上げる。



「な、何をするんだ?」



「別に…課長の顔を見たかったです…それよりも俺とのHほどうでした?」


朝から聞き捨てならない棗の問いかけ。



「おお、小野瀬!?」

「…その顔を見ると良かったみたいですね…安心しました」

棗は私の顎を摘まんでいた指を離した。


「…二人で朝から内緒の話?」


同じ課のライターの波照間朗(ハテマロウ)が私たちの前に立ち止まる。


「東建設の件で少し話をしていただけですよ。波照間さん」

「それにしては距離が近すぎる…まるで恋人同士だぞ」



私は波照間の言葉で棗から距離を離した。


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