BITTER HONEY~女上司とイケメン部下の秘密結婚~
棗はバンと強く壁に右手を置いた。



「早く行かないと…」


私は拒絶の意思を遠回しに棗に伝える。



「じゃあ~抵抗しないコト…」


棗は私の顎を持ち上げて、唇を近づけた。


棗の求めるキスはーーー・・・


始めから激しく深く…舌を割入れて口内を蹂躙する官能を煽るキスだった。



私は抵抗して彼の胸板を押し返そうとするけど…棗はビクともしなかった。



「やり過ぎたかな?また、涙が潤んでる…」


「…」


棗は私の瞳に浮かんだ涙を指で拭ってくれた。


「…仕事に行きますか?課長」



「え、あ…」


棗のオンオフのスイッチの切り替えに私の思考は追いつけなかった。



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