BITTER HONEY~女上司とイケメン部下の秘密結婚~
「…ふっ」


小野瀬は私の反応を切れ長の瞳で見つめながら…誇らしげに笑う。



「何だ!?その笑いは…」



「別に…」



小野瀬はメイプルブラウンの髪を弄り…曖昧にかわす。



急にガタンと電車が揺れ、つり革を握っていなかった私の身体はバランスを失った。



小野瀬が左手で私の身体を支えてくれた。


大きな手に綺麗な筋張った長い指先。


「大丈夫ですか?課長」


「あ、ありがとう…」


「…課長は仕事が出来るのに…少し抜けた所があるんですよね」


「うるさい…」


小野瀬にだけは見せたくないその抜けた所。

でも、運悪く見られてしまい、ヤツに救われた。





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