BITTER HONEY~女上司とイケメン部下の秘密結婚~
「小野瀬…親父の反応はどうだった?」



「あ…上々でした…緊張して損した感じです」


棗は兄貴の隣に座って、空のグラスにワインを注ぐ。



「小野瀬…俺とお前は義兄弟だ…仲良くしようぜ」



「はい…よろしくお願いします…社長」



「ここでは兄貴と呼んでくれ…弟よ」


兄貴は棗の肩を抱いて、自分の方に引き寄せる。

そして上機嫌に棗がグラスに注いだワインを飲み干した。

馴れ馴れしい兄貴のスキンシップに棗は顔を引き攣らせてるけど。


私と結婚する棗の運命だと受け入れて欲しいトコ。



「奈有…冷蔵庫からチーズを出してくれ」



「…はいはい」


私は嫌々ながらも兄貴に返事して、冷蔵庫へと踵を返す。





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