BITTER HONEY~女上司とイケメン部下の秘密結婚~
私は棗をジッと恨めしく睨み付ける。


当の棗は私の睨みに反省の色を見せず、涼しげな笑みを浮かべる有様。



駅に到着したが、私は首筋のキスマークを左手で隠しながら改札口を通った。


このままずっと隠すのは面倒だけど。



何か言われるよりかはマシだ…





「はい…課長」




棗は私を呼び止め…ビジネスバックを開けて私の淡いグリーンスカーフを出してきた。


そして、そっと首に巻き付ける。



「これなら隠れるでしょ?」


「…棗…」



「つけたのは俺ですし…反省しています…だからこれで許してください…」


< 89 / 170 >

この作品をシェア

pagetop