恋はとなりに
車を降りるとコウタがいた。久しぶりにみたら、大人っぽくて驚いた。
「何でさくらと一緒なの?」
「訳あってファミレスまで迎えにきてもらったの。」
あたしが説明した。
「コウタ大きくなったね。カケル君抜いた?」
「180になった。」
「え。」
と驚くカケル君。
「とうとう抜かれたか。」
と残念そう。
カケル君は178センチで十分高い。
コウタは運動してないのに体格もよくがっちりしている。
カケル君と違ってワイルドな雰囲気。
髪型のせいかなあ。
顔は似てない。
「そんなに見るな。」
見てたらコウタに怒られた。
「さくらは大学行ってるんだよな?」
「うん。」
「初めて会ったときから何も変わらないね。兄ちゃんが連れてきた彼女とは大違い。」
あたしは息を飲んで氷ついた。気にしてることいいやがって。
「コウタのバカ。」
あたしはカケル君にお礼を言って帰った。
あたしのハートをがっちり掴んで離さないカケル君。本人は掴んでるつもりないけどね。
何にも変わらないねって問題ある気がする。