恋はとなりに


写メした住所を見つめる。

スマホで場所を調べた。

電車で1時間かかるところだった。

次の日曜日に早速カケル君ちの新居を訪ねることにした。

日曜日はコウタが遊びに来ちゃうけど、コウタが来るのは午後のはずだから、午前中に出掛けた。

ちょっとおしゃれして、行った。

降りる駅が近づくとわくわくとドキドキが入り交じって落ち着かなくなった。

地図を見ながら探すのは楽しかった。

でもコンクリートの3階建てのアパートの前に見慣れた車を見つけて、メゾン立石はすぐ見つかった。

見慣れた車から人が降りてきた。カケル君だ。
あたしは駆け寄ろうとしたら、もう1人助手席のドアがあいて降りてきた女の人がいた。

あたしは角に止まっていた車の影に隠れた。
こっそり二人を見た。

彼女は車の後ろから大きなカバンを2つ出してカケル君に渡した。

「タンス買いにいかないとこんなに服入んないぞ。」

カケル君が言った。

「タンスも今度持ってくるから。」

楽しそうな二人はアパートの中に入りすぐ見えなくなった。


一緒に暮らすんだな、あたしにもわかった。

あたしは妹みたいって言ってくれてたのに、もう違うのかも。電話も出てくれないし。
引っ越すことも知らせてくれなかった。

あたしの気持ちは迷惑でもういい加減に諦めろってことなのかな。



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